「Gmailが使えなくなる？」と不安な方へ。POP3廃止の話と、今すぐやるべき設定確認ガイド

「GmailのPOP3が廃止されるらしい」「メールソフトで送受信できなくなるの？」最近、このようなニュースや噂を耳にして、不安に思われている方も多いのではないでしょうか。

結論から言うと、一般的なメールソフトを使っている場合、すぐにGmailが使えなくなるわけではありません。

しかし、セキュリティ対策のために「認証方式（ログインのやり方）」が変更されており、古い設定のまま使い続けていると、ある日突然エラーが出る可能性があります。

今回は、お使いのOutlookやThunderbirdが「今後も問題なく使える状態か（対策済みか）」をひと目で確認する方法を解説します。

そもそも何が変わるの？（誤解しやすいポイント）

「POP3廃止」という言葉が独り歩きしていますが、現在一般のユーザーに影響しているのは主に「認証方式の変更」です。

昔の方式（基本認証）
IDとパスワードだけでログインする（セキュリティが弱い）

新しい方式（OAuth2）
Googleの正規画面を経由して「許可」を与える（セキュリティが強い）

Googleは現在、昔の方式を廃止し、新しい方式（OAuth2）を必須にしています。つまり、「メールソフト側の設定が、新しい方式（OAuth2）になっているか」を確認すれば安心です。

パソコンのウエブブラウザで、Gmailのすべての設定から「アカウントとインポート」を開きます。こんな設定画面を見たことがない方は対象外です。

基本的には販売されてる商品が勝手に設定されることはありません。

また、イメージ図の『他のアカウントのメールを確認(Check mail from other accounts)』に、何らかのメールアカウントの設定があれば影響します。

画像のように何もなければ対象外となります。

メールソフトの画面だけではよく分からない…という場合は、Googleの管理画面を見るのが最も確実です。「あなたのメールソフトが、安全な鍵（デジタルキー）を持っているか」を確認できます。

ここをチェック！

このリストの中に、お使いのソフト名（例：Microsoft apps & services や Mozilla Thunderbird）が表示されていますか？

名前があれば、「Googleが正式に許可した安全な接続」ができている証拠です。これにて確認完了、対策はバッチリです！

Outlookをご利用の場合、設定画面の「見た目」で判断するのが一番簡単です。

ここをチェック！

設定を変更しようとした時、またはアカウントを追加した時に、以下のような「Googleのログイン画面（ブラウザのような画面）」が表示されましたか？

この画面経由で連携していれば、対策済み（OAuth2）です。逆に、昔ながらのグレーのポップアップ画面に、単に「パスワード」を入力しているだけの場合は、設定の作り直しが必要な可能性があります。

Thunderbirdは、設定項目で明確に文字で確認できます。

ここをチェック！

「認証方式」が 「OAuth2」 になっていますか？ここが「通常のパスワード認証」になっている場合は、今後接続できなくなる恐れがあります。

確認した結果、古い設定のままだったとしても焦る必要はありません。以下の手順で修正できます。

メールソフトから、現在のGmailアカウント設定を削除する。
※重要：POP形式でパソコン内にしかメールを保存していない場合は、削除すると過去のメールが消える可能性があります。必ずバックアップを取ってから行ってください。
「アカウントの追加」で、再度Gmailを追加し直す。
メールアドレスを入力すると、自動的にGoogleのログイン画面が立ち上がるので、そこでログインして「許可」を押す。

これだけで、自動的に最新の安全な接続（OAuth2）に切り替わります。

「POP3廃止」という言葉に惑わされず、まずは「自分のメールソフトがGoogleと安全に（OAuth2で）繋がっているか」を確認しましょう。

Googleアカウントの「サードパーティ製のアプリ」一覧にメールソフトの名前があれば、ひとまずは安心です。念のための確認を、ぜひ今日のうちに済ませておいてくださいね。